プレス成形シミュレーションの学びをテイクアウト: 2名の大学生と過ごした3日間を振り返る

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卓越を目指す就活生のためのヒント

ビルに若者が入っていくのを見るたび、自分が就職活動していた頃を思い出します。私は大学を卒業したばかりの若者で、社会人として新たなスタートを切るために、勇気を振り絞って面接会場へと足を運んでいました。皆さんも面接で恥ずかしい失敗をして、どうして面接であんなことを言ってしまったのだろう?と後悔した経験があるでしょう。

職務経験を積んだ今では、社会人になりたての自分がどうであったかをつい忘れてしまいがちです。

それを思い出すという意味でも、米国のオートフォーム社で3日間のトレーニングを受講する2名の学生を迎えたのは、本当にうれしい出来事でした。この体験をブログ読者の皆様とシェアしたいと思います。皆様にも眩い学生時代を思い出していただければ幸いです。また就活中の方々には、プレス成形シミュレーションの無料トレーニングについてもお知らせしたいと思います。

2名の学生のうちの1人は、ミシガン工科大学の機械工学科の学生で、父親はFCA社に勤務しています。もう1人は、オークランド大学の学生で、産業工学の博士号の取得を目指しており、最近、大学のプロジェクトでAutoFormを使い始めたそうです。

両名とも、自動車産業への就職を希望していました。ふと自分の若かりし日々が目に浮かび、あの頃はトレーニングの雰囲気に少し居心地の悪さを感じていたことを思い出しました。そして、自動車関連企業に何年も勤務した今でも、まだ若干の居心地の悪さを感じていることに気づきました。私たちはみなエンジニアなのに…

図1: ソーシャル・ディスタンスはとれていますか? 確認しましょう!

それでも、最初の2時間ですっかり打ち解け、リラックスした雰囲気の中、一緒にトレーニングを楽しみました。学生たちの鋭く、的を得た質問に答えていると、トレーニングというよりも、むしろセミナーを開催しているようでした。

トレーニングはプレス成形の基礎から始まり、実際のプレス成形について説明を行い、金型が上下する様子やトリム鋼材、そして移動装置など、生産現場の様子を紹介する動画を見ました。リアルな世界とバーチャルな世界、またデジタル・マスターを用いた理想のエンジニアリングについて、有意義な意見交換ができたことに満足しています。

そして残りの2日半で、ソフトウエアのハンズオン・トレーニングを行いました。これはお客様向けのAutoFormプロセス・エンジニアリングのトレーニングと同じ構成の短期集中コースです。

まずビール缶のプレス成形から始めて、次にフェンダーの部品に取り組みました。実際に余肉を含むダイフェースまですべてを作成し、実際の現場で部品を製造するために必要なすべての作業を行いました。厳しい時間の制約があったにもかかわらず、ドロー型やクラスAサーフェスのモデリングなどの高度なテーマに取り組み、チューブ成形ソリューションまで紹介することができました。学生たちには、新しい体験だったと思います。初めは誰でもそうであるように、最初の何枚かのパネルは完全に割れてしまいました。しかしトレーニングを続けると、すぐに自力でグリーン・シミュレーションを達成できるようになりました。

図2: 学生たちが取り組んだクロスメンバーの部品

この3日間で、学生たちが就職してすぐに即戦力になるほどのことを学んだとは言えません。しかし主な機能について習得し、他の学生たちより先に一歩を踏み出したことは確かです。

また私たちも、若者たちから多くを学ぶことができたことに、驚きを禁じ得ません。彼らの質問に「なんと素晴らしいアイデアだろう」と考えさせられました。それは「なぜそのボタンがないんですか?」という質問でした。トレーニングの終了後には、そのボタンを新機能としてソフトウエアに追加するよう、開発部に提案しました。

また、学生が提案してくれた余肉設計の手法についても、熟考しなければなりませんでした。私が提示した手法は、金型製造を学んだ当時の会社標準だったため、当たり前のようにずっと使い続けていたものです。私がまずデモを示すと、学生たちはそれぞれ同じ結果を得られる別々の手法を考えました。彼らは使用目的が異なる機能を適用したのです。これらの提案は、複数の手法で同じ結果が得られることの証明です。時折お客様からも、このように斬新な手法を伺うことがあります。学生が示した手法は、これから実パネルで検証する必要がありますが、モデリングの時間を大幅に短縮できるものです。結果はさておき、参加者全員がお互いに学び合うことができ、非常に有意義なトレーニングとなりました。

最後にAutoFormインターンシップについて質問を受けました。

この学生は、大学プロジェクトで、ドア・インナーの処理にAutoFormを使っているため、このトレーニングから学ぶことは多くあったと思います。当社が主催している「カレッジ・デイ」プロジェクトは、このように本気の学生たちを惹き付けているのです。もしご興味を持っていただけたら、トレーニングについて当社へ是非お問い合わせください。このような学びから、就職活動のチャンスが大きく広がります。

私も自分の学生時代を思い出します。ランチをご馳走しますので、いつでも訪ねてきてください。

学生から礼状をいただきました。